相変わらずダイビングどうしたの?と言いたくなる展開ですが、キレッキレのギャグで笑わしてくれる本作。
いよいよ正統派ツンデレが登場しました。
耕平に嫌がらせをした悪女を上手く料理する伊織
登場したキャラは青女祭で耕平からチケットを奪った悪女。
まさかメインキャラとして出てくるとは思いませんでした。それよりかなこちゃんを出してくれ。
名は毒島桜子。
伊織に恨みを持っており、過激なイジメをしてきます。嫌な女だぜ!
しかし、そこは伊織。流石は井上堅二先生作品の主人公。
イジメを回避するどころか利用して桜子を挑発していきます。
ブスなのは心のほう(伊織のセリフを一部抜粋)
で、伊織のおかげで桜子がかなり良いキャラとして動くんですよね。
仲が良い男友達という感じで今迄の女キャラとは全く別の役割を持っています。
なんだかんだで伊織にここまで遠慮しない女性はいませんでした。
やっぱり出てきた男の娘に惚れる桜子
いつかくると思っていましたが、9巻にしてついに男の娘も登場します。
乙矢尚海という名前でダイビングするまで性別がはっきりしませんでした。
この尚海君も今迄のキャラとは全く違います。
ただただ純真無垢なんです。びっくりだよ。
最初は栞ちゃんみたいに裏があると勘繰ってました。
でも、無いんだよなあ。なんなのこの天使。
ただ1つだけ厄介な点として、当の本人は何故か伊織を気になっている様子。
桜子 ⇒ 尚海 ⇒ 伊織という意味不明な図式が出来上がりました。なんだこれ。
性悪に見えて実は繊細な女の子
本作までは嫌な女だけだったのですが、意外と可愛らしい所もあります。
伊織の無茶ぶりに涙目になったり恋する乙女の顔になったりと。
物語の最後には残念ながら尚海君に振られてしまい、空元気を振舞う様子も儚いなと感じました。
ただ、普段の振る舞いのせいで周囲からは「気の強い性格でイケメン好き」と思われています。
必ずしも間違いではないのですが、本質は違います。
「顔が好み」というのも立派な恋愛の理由なのに軽く見られがちです。
そのせいで酷い場合はビッチとさえ思われている事でしょう。
ツンデレ特有の損な性格をしているなと思います。
伊織のフォローに救われる桜子
しかし、そこでをフォローできるのが男伊織なわけです。
傷心した桜子に飲み物を奢り、慰める様は男でも惚れる格好良さ。
ビールを渡すあたり実に伊織らしい。
本気で顔を好きになった桜子の気持ちを尊重し、お前は何も間違っていないと言い放つ伊織。
耕平に対しても愛菜に対してもそうですが、伊織は本当に平等なんですよ。
尚海君が気になる理由も良くわかります。
北原さんは人との違いを気にしない人なんですね(尚海のセリフより)
伊織だけは認めてくれた自分の想い。伊織の言葉で桜子はきっと救われたことでしょう。
翌日からはいつもの嫌な女に戻って伊織と仲良くバトルをすると思うと楽しみで仕方ないですね。
そんな桜子の魅力が詰まった9巻でしたとさ。
桜子と伊織の関係が気になる愛菜の今後は!?
伊織からすれば面倒な女ですが、はたから見るとじゃれてるように見えます。
そのある意味で近すぎる距離感にヤキモキするのが愛菜。
作中で唯一伊織に惚れている女性なので、気になるのは致し方ないのかもしれません。
そんな愛菜がいよいよ次巻で動き出すことになりました。続きが気になる!